INSANE FEAST−5−
前触れもなくいきなり顔に水を被せられ、噎せ返る。見えない目を薄く開けたとき、ちかりと光が瞬いた。続けて、何度も。 「…………!!」 写真を撮られたのだと悟り、思うようにならない身体を捻って逃れようとすると、「おっと」と楽しげな声と共に伸びてきた腕が、イルカの脚を更におおきく広げさせた。腰の下に枕らしきものを敷いて、どろどろの後口が露わになるようにされ、またフラッシュの光。 「こんな具合のいいカラダ、俺らが手放すと思う?」 「っ!? ………っっ!」 「インランなアンタのこの姿、恋人や同僚に見られんの、ヤダよねぇ〜?」 「毎日とか、言わないからさ。時々は俺らの性欲処理も頼みますヨ」 ―――バカが! イルカは内心、舌打ちした。同僚はともかく、恋人にこんなものを見せたときが自分たちの最期だと、何故判らないのか。 そもそも、この術の効き目さえ切れてしまえば、彼らにイルカをどうこうできるはずもなく、そんなものがあろうとなかろうと無意味であるのに。 その程度のことも理解できないからいつまでも下忍なのだ、とイルカは忌々しげに心中で吐き捨てた。こんな奴らに好きにされている自分を、改めてバカらしく思う。 「……あ、なあ、そろそろ」 ひとりが不意に言い出した。 「別にいいだろ、まだ時間あるし」 「だな。じゃ、ラスト一発ずつヤってからにしねえ?」 「OK」 三人は頷きあい、ひとり分の手がイルカを撫で回し始める。どうやら期限が迫っているらしい。 それでもまだヤリ足りないとは、普段よほどもてないんだな、と無感動に思う。 下忍程度の報酬では、頻繁に遊郭にも行けないのだろう。そして、こんな腐れた性根の奴らに靡くような女もいるとは思えない。 ぐぶり、といきなり後ろに指を突き入れられた。三本の指でぐちゅぐちゅと掻き混ぜられ、鎮まっていた熱が上がっていく。が、指は早々に抜き出され、興奮して荒い息を吐く男がすでにそそり立った熱棒をそこに押し込んできた。 「っ、ア…ゥあ……ッ」 最初からガンガンと突き荒らされ、力の入らない身体が男の思うように揺さぶられる。 下卑た笑い、醜い喘ぎ、下品な言葉。 どうせだったら、耳も聞こえないよう術をかけてくれればいいのに。 いい加減何度となくしているせいか、男も達するのが遅い。延々と揺らされ、気が遠くなりそうだ。媚薬効果もとうに切れているから、尚更辛い。 失神寸前で、男がようやく弾けた。すぐにずるりと萎えた肉塊が抜けていき、男の身体が離れる。が、ホッとする間もなく、次の男がいきなり昂ぶりきったものを閉じきる前の穴に捻じ込んできた。 「アアア!!」 衝撃を殺せず、イルカは跳ね上がった。先の者よりも多少立派なモノを持っている二番手の男は、ぐりぐりと腰を押し付けながら、イルカの両の乳首を摘んで引っ張ったり捻ったり、胸全体を女にするように揉んだりした。 本人としては気分を出しているつもりかもしれないが、乱暴なだけの愛撫はイルカに痛みしか齎さない。 それでも、擦られ続けて痺れたようになっている前立腺を繰り返し突かれれば、ぐったりとしなだれていた性器が少しずつ反応し始める。 「……っふ、あぁ……」 「インラン先生。俺のチン●、癖になるだろ?」 男の性を逆手にとって、勘違いも甚だしい戯言をほざく男に、殺意が芽生える。 けれど――あと一人。それで、終るのだ。 写真は、後でどうとでもできる。こちらが何もしなくとも、交渉のために彼らのほうからイルカに近づいてくるのだろうから。 悪夢のような三日。だが何とか耐え抜いた、と二人目の性を体奥に浴びせられながら安堵しかけたとき。
パンッ
――――まるで風船が破裂したかのような音がして、閉じていた空間が開かれた。部屋にかけられていた結界が、自然に解けたのではなく、破られたのだ。 同時に、息もつけないほどの強大なチャクラと、恐ろしいまでの殺気が、室内を支配する。 男たちが声を上げることもできずに縮み上がったのが、気配で判る。 イルカは、ぐらりと脳が揺れるのを感じた。 そう、この結界に彼が気づかぬはずはない。自分が、彼の帰還予定の前日に留守にするはずがないのだから。 男たちにとっても、イルカにとっても、最悪の事態。 カカシが、任務を予定よりも早く終えて帰還したのだ。
前回に引き続き、短いです。 つーか、もうラストまで細切れになると思います。 切る位置が難しい…。 どこまでも芸のない陵辱者の皆さん。ここはベタなほどよいかと。 そして、ついにカカシ先生ご帰還。 …もう何かこの後の展開読めたーって人もいらっしゃるでしょうね。 飽きてきたわ、って方もいらっしゃるかしら。(苦) すみません、もう少しお付き合いください。 '07.11.19up
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