INSANE FEAST

  −6−

 

 長く尾を引く、断末魔の叫び。
 逃げ惑い、情けを乞う惨めな声。
 肉を裂き骨を断つ音。そして、そこにおそらくはカメラが破壊された音も重なる。

 

 止める声は言葉にはならず、耳を塞ぎたくとも身体は思うように動かない。
 それなのに。
 まるで、タイミングを計ったかのように―――急にクリアになった視界。

 

 

 赤。

 

 

 ただ、その色彩だけが、イルカの網膜に焼きついた。

 

 床も、壁も、天井も。すべてがその色一色で埋め尽くされ。
 点々と転がるのは、かつてはヒトであったであろう肉片。
 噎せ返るような、血の匂い。
 夥しい返り血に輝く銀髪を濡らし、その中央に立つのは、誰よりも里を憎み、同時に愛していた―――イルカの、大切な。

 

 

「――――――――……ッッ!!!」

 

 

 喉を灼くのは、意味を成さない叫び。
 カカシが、イルカを振り返る。その、露わになっていた赤い左目が見開かれた。

「!! イルカ先生……!?」

 

 

 

 

 

 

 あんな下らない連中の慰み者にされ、それでも命を絶たずに耐えたのは。

 アナタに、こんなことをさせるためなんかじゃない。

 

 

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短すぎますが、ここで切らなきゃ話にならない(死)
長らくお待たせしました、続きです…(土下座)
ホンッット暗い。我ながら、なんつー暗すぎる話だよ!
カカシ先生、暴走。
そしてこの後、イルカ先生が…?
エロではないんですが、微妙にグロ表現なので裏へ。
…あと1回か2回で終わらせたいです。
ちょっと巧く纏められるよう、考えます…。
'08.03.18up


 

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