いとしいひと

  後 編

 

 彼の上から退き、腰を下ろす。そのまま壁に凭れかかるような形で横たわると、ズボンの前を手早く寛げた。とっくに硬く勃ち上がっていたモノに、彼が微かに喉を鳴らす。そして、おずおずとそれに手を伸ばしてきた。目を閉じて、先端に唇を寄せる。
「ダーメでしょ、それじゃ。俺が、アナタを愛してあげられないじゃない」
 脚の間に蹲る彼の頬を、両手で包んで上向かせる。
「お尻、こっちに向けて。俺の顔、跨いで」
「そ、そんなことっ……」
「明日から、アナタ任務だから。入れないでもうんとヨくしてあげるって言ったでしょ。二人でちゃんと気持ち良くならなきゃ、意味ないんだから言うこと聞いて」
 真っ赤になって泣き出しそうに顔を歪める彼を宥めるように、上体を屈ませてキスを贈る。
 腰をずらして、ベッドに完全に身体を横たえる。
「ホラ」
 短く促すと、彼は涙を浮かべながらも身体の向きを変え、恐る恐る、というふうに俺を跨いだ。今にも逃げそうに震える腰を掴んで引き寄せ、目の前でトロトロと蜜を垂らすソレを口に含む。
 熱い吐息を局部に感じたかと思うと、すぐに温かく濡れた感触に包まれた。
 彼の口内に、俺のモノがある。そう思うだけで、すぐにでもイキそうなほど昂ぶった。銜えている彼の顔が見えないのが残念だ。
「ん……、んんッ……」
 くぐもった声に合わせて、口の中のモノが更に膨れ上がった。そろそろかな、とソレを吐き出し、先から根元に向けて裏筋を舐め、支えていた手に僅かに力を込めて更に腰を落とさせる。
 袋をしゃぶりながらぐっ、と尻を割り開くと、目の前で小さく窄まった入り口が外気に触れヒクリと蠢いた。
「………ココも、可愛がってあげますね」
 紅く綻びかけた可愛らしい蕾にふ、と息を吹きかけてから、そっとキスをする。
「――――っ、ぷ…ああ……っ!」
 途端、大袈裟なほど身を跳ね上げた彼が俺のモノを口から離し、甘ったるい声を上げた。
 尖らせた舌先で突付き、全体を舐め上げ、襞をかき分けるようにして内部に潜り込ませる。ビクビクと跳ね上がる腰を押さえ込んで執拗に愛撫を続けてやれば、彼は俺の分身に縋りつくようにしながら熱く息を吐いた。嬌声に混じって、啜り泣くような声と、口先だけの拒絶。
 ちゅぷ、とわざと水音を立てて舌を引き抜き、充分に潤ったそこに指を宛がう。
「イルカ先生、続けて」
 ふるり、と期待にか身を震わせるのを焦らすように、殊更ゆっくりと埋め込みながら、止まってしまっていた愛撫を促す。
「や……ダメっ、で、できませ……ッ」
「苦しいなら口はイイから。握って、手のひらと指で擦って……」
 泣きながらも言われるままソレを握り込む彼に、ご褒美とばかりもう一本指を沈ませた。中でぐり、と抉るように指を回すと、彼は鋭く息を呑み、その呼吸が一瞬止まった。
 弱い部分を集中的に擦り上げれば、彼はその刺激に夢中になってしまい、ゆるゆると俺のモノを扱く手が休みがちになる。
 やがて彼の後口は、俺の指を三本銜え込んでなお物足りないというようにヒクつき始めた。
「カカ……、せんせぇ……っ」
 切なげに名を呼んで、手を添えるだけになっていたモノに舌を這わせる。
 欲しい、と。
 彼の求めるものはすぐに判ったけれど。
「ゴメンね。俺も、ココに入りたいけど………今日は、ダメ」
「やぁ………」
 ココ、と言いながら指を飲み込み一杯に広がった穴の周りをねろりと舐めると、はっきりと泣き声が上がる。
「帰ってきたら、アナタがもう嫌って言うまで突っ込んでナカ掻き回してあげるから。ね?」
 そのまま前に舌を滑らせ、濡れそぼった彼のモノを奥深くまで飲み込んだ。後口を侵す指の抽挿を激しくする。
 彼の口から零れるのは、もはや意味を成さない呻きや喘ぎのみになっている。限界が近いのだろう。
 時折、それに俺の名らしい音が混じるけれど。
 ろくな愛撫も受けていないのに、彼のそんな声を聞き、指を締め付けるソコの感触に自身を埋めた時のそれを思い出して、それだけで俺も酷く昂ぶっていた。
「っあ、ああッ、ヤ、も……っああッ!」
 口の中で、ビクビクと先端が震え、喉奥に精が叩きつけられる。
 俺はソレを、一滴も零さぬよう、大事に飲み下した。

 

 ぐったりと脱力したカラダを引き寄せ、体勢を変えて抱き込むと、イルカ先生は勃ち上がったままだった俺のモノを手で解放させてくれた。
 互いにすっきりとして、荒かった息が落ち着く頃どちらからともなく唇を重ね合わせた。
 早く入れたい、と耳元に唇を寄せて囁けば、平静を取り戻した彼に何を言っているんだと頬を抓られる。
 シテいる時の従順でエッチな彼もイイけれど、普段の汚れなど知らないような顔をした彼もやっぱり好きで。
 睨んでくる深い色の瞳に、つい笑みを浮かべてしまう。
 見咎めた彼が頬を染めつつフイ、と顔を背けたので、俺は笑いながらぎゅうと彼を抱き締めた。

 

「イルカせーんせ」
「もうっ……何ですかっ」
「気をつけて………早く、帰ってきて下さいね」

 ちゅ、と音を立てて額にキスをすると、彼は驚いて目を見開き、ついで困ったような、照れたような笑いを浮かべてはい、と応えた。
 その顔が可愛くて、今度は頬にもキスを落とす。

 

 ああ、早くアナタをちゃんと抱きたいよ。

 

 

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親父エロ…(爆)
うちの攻ってどーしてこう…オヤジ臭いんですかねーι
ところで多分、初めてのシックス●インですよ!
同人生活1●年にして…!(笑)
そーいえばこれ考えてたらWJでタイムリーに、
イルカ先生が任務に出てるという設定がでてビックリ。
いやはや。(←何がだ)
しっかしヌルイっスね〜…うーむ。こりゃリベンジすべき!?
'03.07.06up