さいしょから、判ってた。 サスケくんは、私には見えない、ずっとずっと遠くを見ているひと。 大好き、って。 何回繰り返しただろう。 さいしょは聞こえないふりをされた。 次には「何言ってんだコイツ」って顔をされた。 そのうちに、鬱陶しいって全身で言われるようになった。 それこそ何年もかけて、いま。 サスケくんは私の「大好き」に、困ったような笑顔をくれるようになった。 「俺は、お前に何もしてやれねえぞ」 「いいの。私がサスケくんを好きなだけだから」 「……物好きな奴」 ぷいっと顔を背けて、サスケくんが言う。 でもね、本当にもうそれだけでいいんだよ。 昔は夢見てた。いつかサスケくんの彼女になりたい…って。 だけど本当に、本当にいろんなことがあって。 私が必死に止めるのを振り切っていちどは里を抜けたサスケくんが、やっと戻ってきてくれて。 サスケくんがいない間、私も、サスケくんを連れ戻せなかったナルトも、ずっとずっと、すごくつらい想いをしてきたから。 だから、こうしてここに、すぐ近くにサスケくんがいてくれる。それだけで、もう。 「サクラ」 私から顔を背けたままで、サスケくんが私の名を呼んだ。 「もう少し、待ってくれ」 すべてが片付くまで。 そうしたら。 ――――サスケくんが、言う。 私は。 そっぽを向いてるサスケくんには見えていないのに、声が出なくて、ただ何度も頷いた。 サスケくんが見ている先は、あまりにも遠く高くて、私には見えないけれど。 それでもやっぱり私は、サスケくんの傍にいたい、から。 サスケくんが許してくれるなら、いつまでだって待つよ。 「大好き、サスケくん」 「……知ってる」 いつもと違うサスケくんの応えに、私はサスケくんに気づかれないように、涙を拭った。 きっと、サスケくんにはバレバレだっただろうけど、ね。 THANKS!
長いこと置きっぱになってたWeb拍手お礼SSSその3。 今回はそれほど放置せずに済んだかな?(苦笑) サスサク大好き!! サクラちゃんはきっと原作では将来ナルトとくっつくんだろうけど、 夢見てこその同人です。 同人でくらいラブっぽいサスサクがあってもいいじゃないか…!(笑) '06.09.25up
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